いつもお立ち寄りいただきありがとうございます!
今日は上野の国立西洋美術館へ。
日本では50年ぶりとなるキュビスムの大型展覧会を見に行きました。
キュビズムは、20世紀初頭に誕生し、現代アートに多大な影響を与えた芸術運動です。
キュビズムがどのように現代アートに影響を与えたかをちょうど勉強している最中で、
タイミングよく上野でキュビズム展が開催されていることを知り訪問!
「キュビズムの誕生とその特徴」
キュビズムは、1907年頃にパブロ・ピカソとジョルジュ・ブラックによって創始されました。
この運動は、伝統的な遠近法を放棄し、物体を幾何学的な形で表現することを特徴とします。
↓ジョルジュ・ブラック《果物皿とトランプ》 1913年初頭
キュビズムの画家たちは、複数の視点から物体を描くことで、時間と空間を超越した視覚体験を提供しました。
タイトルを見ると何が描かれているかが分かります。
「現代アートへの影響」
1. 多角的視点の導入
キュビズムは、物事を一つの視点からではなく、複数の角度から捉えることを現代アートに導入しました。
↓パブロ・ピカソ《肘掛け椅子に座る女性》 1910年
これにより、アーティストたちはより複雑で多面的な作品を生み出すようになりました。
2. 抽象表現主義への道筋
キュビズムは、形と色を自由に操ることに重点を置く抽象表現主義への道を開いたとされています。
ジャクソン・ポロックやマーク・ロスコなどのアーティストは、キュビズムから影響を受けています。
3. 現代彫刻への影響
キュビズムは、アンリ・マティスやコンスタンチン・ブランクーシなどの彫刻家にも影響を与えました。
彼らは、物体を単純化し、幾何学的な形で表現することで、新しい彫刻の形式を生み出しました。
4. グラフィックデザインと建築への応用
キュビズムの幾何学的な形態は、グラフィックデザインや建築にも影響を与えました。
例えば、ル・コルビュジエやヴァルター・グロピウスは、キュビズムの理論を建築設計に応用しました。
(実際の建築物の写真も展示されていました)
「結論」
キュビズムは、単なる芸術運動を超え、現代アートの多くの分野に影響を与えました。
その革新的なアプローチと実験精神は、今日のアートシーンにおいてもなお重要な役割を果たしています。
今回のポスターにもなっている「パリ市」。初来日となる幅4メートルにもおよぶロベール・ドローネーの《パリ市》は、ポンピドゥーセンターを象徴する大作のひとつ。近くで見るとかなり巨大な作品でした。
キュビズムは、アートの可能性を広げ、後世のアーティストたちに新たなインスピレーションを提供し続けています。
珍しく芸術の秋を堪能した1日でした!
↓現代アートを学ぶ時に最初に読むべき本です。
めちゃくちゃ分かりやすい。
|