【中目黒駅8分】住宅街の八幡さまに”秩父・三峯のお犬様”がいました!標高1,100mの三峯神社とつながる境内社と、江戸から続く「三峯講」

中目黒八幡神社 今日の出来事
中目黒八幡神社
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車で4時間半かけてお参りした神社と、歩いて行ける近所の神社が、実はつながっていたとしたら驚きませんか?

先日、秩父で大人気の三峯神社へお参りした記事を書きました。そのとき「お犬様(オオカミ)」の信仰にすっかり魅了されたのですが、なんと地元・中目黒の八幡さまの境内にも、その三峯神社が祀られていました。今回は「秩父とのつながり」を意識しながら、中目黒八幡神社をご紹介します。

■ 中目黒の総鎮守「八幡さま」へ

四つ角に面した石の鳥居。社号標には「八幡神社」とあります

中目黒八幡神社は、中目黒駅から南へ歩いて8分ほどの住宅街にあります。地元では「中目黒の八幡さま」と呼ばれ、旧中目黒村の総鎮守として親しまれてきた神社です。

創建の年代ははっきりしていませんが、江戸時代前期の寛文年間(1660年代)という説があります。江戸後期の地誌『新編武蔵風土記稿』にも「村の総鎮守なり」と記され、毎年9月の祭礼では「十二座の神楽」を奏していたことが書かれています。

鳥居をくぐると石段が続きます。七五三ののぼりが秋らしいです

斜面に建てられた神社なので、鳥居をくぐると石段を上っていきます。駅前のにぎわいから数分歩いただけなのに、木々に囲まれて急に静かになります。

■ 参道で出会う「神泉」と「さざれ石」

岩組みにしめ縄が張られ、シダが青々と茂っていました

参道の脇には、しめ縄が張られた岩組みがあります。この神社は湧き水でも知られていて、「神泉」と呼ばれる井戸水が水鉢に注がれています。

竹の樋から流れる神泉。お水取りに来る方もいるそうです

ペットボトルを持って水を汲みに来る方もいらっしゃるそうです。

国歌「君が代」に歌われる「さざれ石」

石段の下には「さざれ石」も置かれています。小さな石が長い年月をかけて固まり、大きな岩になったものです。

岩組みの池では、色鮮やかな鯉が泳いでいました

岩組みの池では鯉がゆったり泳いでいて、思わず足が止まりました。

■ 戦前から残る拝殿と、七五三の季節

大きな木々に囲まれた境内。夕方の光が差し込んでいました

石段を上りきると、大きな木々に囲まれた境内が広がります。夕方に訪れたので、木々の間から西日が差し込み、とてもきれいな景色でした。

昭和11年(1936年)に建てられた拝殿

現在の社殿は昭和11年(1936年)に建てられたもので、戦災を免れて今も残っています。御祭神は八幡大神(誉田別命)と天照大神です。八幡大神は武運や勝利の神様として知られています。

七五三詣の顔出しパネル。ちょうど七五三のシーズンです

ちょうど七五三のシーズンで、境内には晴れ着の子どもたちを描いたパネルが置かれていました。

西日に照らされた拝殿。光の筋が神々しく見えました

■ 境内の奥に「三峯神社」がありました

境内の案内板。いちばん上に「三峰神社」の文字があります

拝殿の脇にある案内板を見ると、いちばん上に「三峰神社」と書かれていました。ほかにも「江戸文政期の手水舎」「十二座之神楽碑」など、歴史を感じる見どころが並んでいます。

向かい合う2頭のオオカミが描かれた「三峯神社」ののぼり

案内に従って社殿の左奥へ進むと、のぼりが立っていました。描かれているのは、向かい合う2頭のオオカミです。秩父の三峯神社でいただいた御朱印のお犬様とそっくりで、思わず「ここにもいらっしゃった!」と声が出ました。

■ 秩父の三峯神社とのつながり

この境内社は、奥秩父の三峯神社から勧請(神様の御分霊をお迎えすること)されたものです。

秩父の三峯神社は、日本武尊が伊弉諾尊・伊弉册尊をお祀りしたのが始まりと伝わる神社です。そのとき険しい山道を案内したのがオオカミで、神様のお使い「御眷属(ごけんぞく)」として「大口真神(おおくちのまかみ)」の名で祀られるようになりました。

江戸時代の享保5年(1720年)ごろから、このお犬様の信仰が遠くの地方まで広がります。お犬様は火事や盗難を防ぎ、作物を荒らす獣を遠ざけてくれると信じられました。各地の村では「三峯講(みつみねこう)」という信者の集まりが作られ、代表者がお参りしてお札を持ち帰ったのです。

中目黒にも、この三峯講が今も残っています。そのご縁で境内に三峯神社が祀られ、毎年、秩父の三峯神社へ参拝に出かけているそうです。江戸の農村だった中目黒と、標高1,100mの奥秩父が、300年近くお犬様でつながっているのです。

2つの神社を比べると、次のようになります。

項目秩父・三峯神社中目黒八幡神社の三峯神社
場所埼玉県秩父市三峰(標高約1,100m)東京都目黒区中目黒3-10-5
位置づけ三峯信仰の本社八幡神社の境内社(秩父から勧請)
お犬様狛犬の代わりに狼像が境内各所にのぼりに向かい合う2頭のオオカミ
ご利益火防・盗難除け・諸難除け同じく三峯の神様のご加護
わが家からの所要時間車で4時間半(紅葉渋滞)徒歩圏内

本音を申し上げると、4時間半かけてたどり着いた神社のお犬様が、家から歩いて行ける場所にもいらっしゃったと知って、思わず苦笑いしてしまいました(笑)。もちろん、秩父の山の空気はあの場所でしか味わえません。本社と地元の境内社、両方にお参りできたことをありがたく思います。

■ メーカー目線で見た「三峯講」の仕組み

製造業に携わる身として面白いと感じたのは、三峯講という仕組みそのものです。本社の神様の御分霊を各地にお迎えし、講の代表者が毎年本社へ通ってお札を受け、地元に持ち帰る。言ってみれば、本社と各地の拠点を毎年の往来でつなぎ、品質(信仰の中身)をそろえ続ける仕組みです。

海外に拠点を広げるとき、私たちも「現地任せ」にせず、定期的に本社と拠点が行き来して基準を合わせることを大切にしています。江戸時代の人たちが、交通の不便な時代に300年続くネットワークを作り上げていたことに、改めて感心しました。

■ 中目黒八幡神社の基本情報

・名称:八幡神社(通称:中目黒八幡神社)

・住所:東京都目黒区中目黒3-10-5

・アクセス:東急東横線・東京メトロ日比谷線「中目黒駅」から徒歩約8分

・電話:03-3712-5507

・御祭神:八幡大神(誉田別命)・天照大神

・境内社:三峯神社(奥秩父の三峯神社より勧請)

・見どころ:三峯神社、さざれ石、神泉(湧き水)、江戸文政期の手水舎、昭和11年築の社殿

・例大祭:9月(十二座の神楽で知られています)

・参拝:境内自由(御朱印や授与品の受付時間は事前にご確認ください)

■ こんな方におすすめです

・秩父の三峯神社にお参りしたことがある方(ぜひ「つながり」を感じてみてください)

・遠くて秩父まではなかなか行けないけれど、お犬様にご挨拶したい方

・中目黒散策の途中で、静かな場所でひと息つきたい方

・七五三のお参り先を探しているご家族

・神社の歴史や信仰の広がりに興味がある方

中目黒の八幡さまは、目黒川の桜や駅前のにぎわいとはまた違う、地元の歴史を感じられる場所でした。秩父の三峯神社にお参りした方は、ぜひこちらにも足を運んで、お犬様にご挨拶してみてください。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。ほかの中目黒のおでかけ記事や、秩父の三峯神社の記事もぜひご覧ください。フォローしていただけるととても励みになります!

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