佐渡島の南端にある宿根木(しゅくねぎ)を訪れました!

北前船で栄えたこの町は、入り組んだ路地と木造家屋が織りなす独特の景観が魅力です。

佐渡島の南端にある港町「宿根木(しゅくねぎ)」は、北前船の寄港地として栄え、船大工や商人たちが暮らした歴史ある集落。
細い路地、杉板張りの家並み、石畳の道が当時のまま残り、まるで江戸や明治にタイムスリップしたかのような雰囲気です。

今回は、特に印象に残ったスポットをご紹介します。

屋根に置いたおもりの石が落ちてこない理由が分かりました👇
ピンで固定されています!

①世捨小路(よすてこうじ)
町歩きの始まりは、まるで迷路の入り口のような「世捨小路」から。

人ひとりがやっと通れる幅で、板壁の間を縫うように進みます。
中央が磨き減っているところに歴史を感じます。

すぐ隣に暮らしの気配がありながら、外界と切り離されたような不思議な静けさを感じました。
この街の人々は、生まれた時も死んだ時も必ずこの道を通ったそうです。
②柴田収蔵主家
北前船の船主だった柴田家の旧宅。
蘭学、医学、天文地理学で有名な偉人ですね。

建物は重厚な梁や柱、道具類がそのまま残り、当時の暮らしぶりが目に浮かびます。
帳場や客間からは、海運で栄えた商家の誇りと格式が伝わってきました。
③角屋(かどや)
安政年間に建てられた歴史的建物で、宿根木の町角を象徴する存在。
ストレートなネーミングが面白い。


道の曲がり角に沿って建つため、外観が独特で写真映えします。
壁の色や木目が時を経て深みを増しており、宿根木らしさを強く感じる一軒です。
③清九郎(せいくろう)
かつて船宿として使われた町家。

船乗りたちが往来し、情報や物資が行き交った賑わいを想像すると、港町らしい人の流れが思い起こされます。
今もその雰囲気を残す室内は必見です。

建築材料は漆など贅を極めており、当時の建築技術の最高水準だったそうです。

④杉板張りの町並み
宿根木といえば、やはりこの風景。

家々の外壁は杉板で覆われ、経年で赤茶色に変わった板目が美しい。
蔵でさえ杉板で囲ったというから驚きです。

これでは蔵がどこにあるかさえ分からない。

歩くたびに、木の香りや潮風が入り混じった空気が漂い、心地よい時間が流れます

⑤伊三郎家(いさぶろうけ)
当時の商家の面影が残る建物。

帳場や土間がそのまま残され、港町の商いの風景を想像できます。
古い道具や生活用品からも、暮らしのリアルな息づかいが感じられました。

⑥旧宿根木郵便局
1921年の洋風建築。グリーンの外壁が当時の最先端。

⑦佐藤伊左衛門屋敷
「お料理あなぐち」というフレンチレストランになってました。
この住宅密集地にこれだけの庭があるということは、廻船主はよほど裕福だったんでしょうね。

⑧三角家
限られた土地を活用するため、三角形の敷地に建てられたユニークな家。

吉永小百合「大人の休日倶楽部」の撮影スポットで有名になりました。


外から見ると不思議な形状ですが、内部は機能的に工夫されており、港町の知恵と柔軟さを物語っています。


⑨宿根木公会堂
こんな小さな集落に立派な芝居小屋があることに驚きます。


橋桁の石にも刻印が、

訪れて感じたこと
宿根木は、単なる観光地ではなく、今も人が暮らし、町の時間が流れ続けている場所でした。

路地を抜けるたびに違う景色が広がり、木の家並みの間を吹き抜ける風が心地よい。

歴史と生活が自然に溶け合った町だからこそ、訪れる人の心を惹きつけるのだと思います。
👇小木町のマンホールは「たらい船」でした。



